「6年生からの中学受験は間に合うの?」「6年生から追いつく方法はあるの?」
6年生からの中学受験は正直言うと遅いです。
でも、絶対に無理かというとそうではありません。
ただし、6年生からの中学受験にはコツが必要です。
今回、我が家が実際に経験してわかった6年生からの中学受験に間に合うコツを7つご紹介します。
- 6年生から中学受験を始めようと思っている人
- 6年生から中学受験を始めた人
- 5年生から中学受験を始めて間に合わないかも…と悩んでいる人
今回ご紹介するコツはあくまで私たち親子が経験した一つの例ですが、経験豊富な塾の先生たちにアドバイスいただいたことも含まれています。
私自身、娘の遅いスタートとなった中学受験で、このままだと追いつけない…と悩むことが多かったです。
今、同じようにお子さんの中学受験で悩まれている方に少しでもお役に立てたらうれしいです。
6年生からの中学受験でも間に合う!経験してわかった7つのコツ

6年生からの中学受験でも追いつく方法を7つご紹介します。
私自身が塾の先生からアドバイスを受けたり、自分で試行錯誤した中で、これがあったから中学受験に間に合ったと感じたものを厳選しました。
- 集団塾より個別指導塾か家庭教師。集団塾なら個別と家庭教師を併用する
- 志望校は早めに決める
- 集団塾なら宿題や講習は必要なものだけと割り切る
- 2科受験、1科受験を検討してみる
- 親は過去問に目を通しておく
- 秋以降は過去問対策を最優先する
- 外部模試で子供の立ち位置を確認する
それでは、ひとつずつ解説します。
集団塾より個別指導塾か家庭教師。集団塾なら個別か家庭教師を併用する
6年生から集団塾に入るのは正直厳しいです。親子ともに覚悟が必要です。
すでに集団塾で勉強をしている6年生は、4年生、5年生で学んだ内容を6年生でもう一度繰り返し勉強しています。
でも、6年生から始めると全てが初めてなんですよね。
4年生、5年生から入塾している子も忘れてしまうことはあるのですが、一度学んでいるので思い出したら段々解けてきます。
そのため、集団塾よりその子の進度にあわせて対応してくれる個別指導塾や家庭教師のほうがオススメです。
もし集団塾なら、個別指導塾や家庭教師を併用してわからないことを聞ける環境を整えておいたほうが安心です。

我が家が通塾していた個別指導塾は高校受験をターゲットにした塾でしたが、中学受験に詳しい社会人講師がひとりいて担当していただきました。
志望校は早めに決める
早めに志望校を決めておくことは、6年生から中受をスタートする家庭にとってはメリットが大きいです。

我が家の場合は6月までに志望校を3つ決めました。
3つの志望校は、首都圏模試で偏差値50~60に位置します。
基本的に6年生からの中受では志望校を中堅校までの中から選ぶのがポイントです。ただし、地頭のいい子の場合、難関校にチャレンジできる子もゼロではありません。
集団塾なら宿題や講習は必要なものだけと割り切る
集団塾に入塾した場合、宿題の量やオプション講習の数に驚くかもしれません。
宿題やオプション講習に全て参加していると回らなくなってしまい、受験の目的を見失ってしまいかねません。
取り組む宿題の量や参加する講習は冷静に取捨選択しましょう。

我が家の場合、早いタイミングで塾の先生に志望校を伝えていました。
そして、志望校を踏まえて宿題の中でやらなくてもいい問題を教えてもらっていました。
2科受験、1科受験を検討してみる
4科受験にこだわらず、2科や1科の受験も検討してみましょう。
国語や算数が得意な場合は、受験科目の選択肢(1科、2科、4科)が増えます。 特に受験までの期間が限られている6年生からの受験では、科目数が絞れると勉強しやすくなります。

我が家の場合は国語も算数も得意ではなかったため、2科目受験は難しく4科で受験しました。
正直言うと、6年生からの受験で4科目受験は大変でした💦
親は過去問に目を通しておく

過去問をはじめるのは秋以降がオススメですが、志望校が決まったら、親は早めに過去問の出題傾向を見ておくといいと思います。
最新版の過去問が販売されていない場合は、古いものを入手して目を通しておくことをオススメします。

我が家では1つの志望校につき6年分の過去問を用意しておきました。
古いものはメルカリで入手しました。秋以降になるとメルカリでも売り切れてしまうことがあるので、早めに購入しておくと安心です。
秋以降は過去問対策を最優先する
秋以降は過去問対策が最優先です。
「塾の宿題・冬期講習」 < 「過去問対策」 です。
塾から冬期講習やゼミなどの案内があるかもしれませんが、ここは心を鬼にして過去問に集中しましょう。
過去問にどれだけ時間を割けるか、どれだけ集中できるかは6年生から追いつくために重要です。

秋以降は通常授業だけ! 冬期講習も参加しなかったよ。
志望校の過去問説明会は入試問題の傾向を知るヒントになるので、必ず参加しましょう。
外部模試は同じものを受ける
外部模試には、サピックスオープン、合不合、首都圏模試などがあります。
これらの模試は、難易度も受けるお子さんの層も様々です。
お子さんの志望校を目指す層はどの模試を受けているか?という視点で模試を選択してみましょう。
また、同じ外部模試を受け続けると成績の推移を追いやすいです。

うちの子の志望校はいわゆるボリュームゾーンと言われる学校でした。
塾の先生に相談し、我が家は「首都圏模試」だけを受け続けました。
外部模試で子供の立ち位置を確認する
「志望校を受ける子供たち(層)の中で自分の子供はどこにいるか」をチェックしてみましょう。
首都圏模試の場合、「志望校別度数分布表」で確認することができます。

6年の4月に受けた首都圏模試で第一志望校の度数分布を確認すると、約20人中下か5番目でした💦 ※6月の首都圏模試の受験者数は約12,000名

6年の12月の首都圏模試では私の志望校の志望者数が約90名にまで増えてて焦った。
私の結果は約90名中下から20番目だったよ💦
※12月の首都圏模試の受験者数は約14,000名
志望校での子供のポジションがわかったので、合格するためには過去問対策しかない!と確信しました。
6年生からの中学受験に塾や家庭教師は必要?

6年生からの中学受験は塾に行ったほうがいいのでしょうか。
結論からお伝えすると、6年生からの中学受験では塾や家庭教師は必要です。
何故なら、中学受験の勉強は小学校の勉強内容とは別物だからです。中学受験では難しい内容を幅広く勉強する必要があります。
ましてや6年生からとなると、膨大な範囲を限られた時間でこなさなければならないため、プロのサポートが必要不可欠です。
集団塾より、個別指導塾や家庭教師がオススメですが、もし集団塾に通うなら個別指導塾や家庭教師を併用すると安心です。

私は6年生で集団塾と個別指導塾に行ったよ。
塾・家庭教師の選び方
6年生から追いつくためには特に塾や家庭教師の選び方が大切になってきます。
なぜなら受験本番が近づいてくると、子供も親も「この場合はどうしたらいいの?」という場面が増えてくるからです。
実際に娘も私も塾の先生に何度も相談して助けていただきながら、中学受験を乗り越えました。改めて振り返ると、一人では乗り越えられなかったと思います。
特に6年生には大切な塾の選び方を、「個別指導塾」、「家庭教師」と「集団塾」に分けて解説します。
個別指導塾
個別指導塾から見ていきましょう。
- 中学受験に対応している
- 自習室がある
- わからないことを質問しやすい
1つめは「中学受験に対応している」ことです。
個別指導塾や家庭教師のなかには高校受験や大学受験には詳しいけど、中学受験のことはあまりわからない…というところもあります。
中学受験は高校受験や大学受験と違って特殊な世界なので、中学受験に対応しているかどうかはとても重要です。
そして2つめの「自習室がある」ことです。
6年生の秋頃からスタートする過去問は家だとあまり集中できないんですよね。我が家では過去問に取り組む環境として自習室を利用しました。
最後に3つめの「わからないことを質問しやすい」です。
娘が通っていた個別指導塾では自習室で勉強していると先生が「わからないことがあったらいつでも聞いて」と声をかけてくれました。
担当の先生だけでなく他の先生も教えてくれるので、わからないことは聞ける環境が整っていました。
わからないことをそのままにしないためにも質問しやすい環境は大切です。
家庭教師
どのような家庭教師を選べばいいのでしょうか。
- 中学受験に対応している
- プロ家庭教師が多く在籍している
- 質問に回答してくれる
中学受験に対応しているプロ家庭教師が在籍しているかどうかが家庭教師を選ぶ際に重要です。
家庭教師の先生は学生が多い場合もあるので、プロ家庭教師(社会人家庭教師)がいるかどうかをチェックしてみましょう。
保護者が直接先生を選べて、全員がプロ家庭教師マナリンクがおすすめです。
集団塾
集団塾の選び方を見ていきましょう。
- 6年生から入塾できる
- 家から近い
- 受験スケジュールを一緒に考えてもらえる
1つめの「6年生から入塾できる」です。
集団塾の中には6年生からの入塾を受け付けていない塾もあります。 また、入塾テストが設けられていることも多いです。
2つめの「家から近い」です。
集団塾では授業が終わるのが21時頃になることも多いんです。そのため、塾と家の距離は集団塾選びには重要なポイントとなります。
3つめの「受験スケジュールなど一緒に考えてもらえる」です。
上のお子さんで中学受験を経験している場合以外は、親にとってもはじめての中学受験。悩むことも多いんです。
特に戦略も考えなければならない受験スケジュールは塾に相談しておきたい項目です。中学受験の情報や経験が豊富な塾の先生の手厚いサポートがあるかどうかは集団塾選びのポイントです。
では、個別指導塾や家庭教師を選んだ場合、具体的にどんな先生に教えてもらうのがいいのでしょうか。
どんな先生がいいの?
個別指導塾や家庭教師の場合、どんな先生がいいのでしょうか。
- 中学受験のプロ講師(社会人講師)
- 子供と相性がいい先生
- 複数科目に対応できる先生
1つ目は、「中学受験のプロ講師(社会人講師」です。
実は個別指導塾や家庭教師の先生は、現役の大学生が多いんです。

娘の個別指導塾も20人ほどいましたが、社会人講師は教室長を含めて3人だけでした。
中学受験は相手が小学生なので教え方にもコツが必要です。
塾講師、家庭教師として生計を立てている経験豊富な先生は、小学生に教えるコツをご存知なので頼りになります。
2つ目は「子供と相性がいい先生」です。
元気のいい先生、落ち着いている先生など先生の個性も様々です。体験授業を積極的に受けて、相性のいい先生を探してみましょう。
3つ目は「複数科目に対応できる先生」です。
複数科目に対応できる先生についてもらえると受験対策がスムーズになります。
なぜなら、はじめは算数だけお願いしていたけど、途中で理科もお願いしたいということがあったりします。
一から先生を探すより、今教えてくれている先生に対応してもらえたらいいですよね。
事前に先生がどの科目に対応いただけるかを確認しておくと安心です。

いつも算数を教えてもらっていた先生に、夏休みだけ理科の物理も教えてもらったよ。
中学受験には親のサポートが欠かせないって聞くけど本当?
中学受験には親のサポートが必要不可欠です。
勉強の計画を立てたり、答え合わせをしたり…、親がすることは盛りだくさんです。
特に志望校の過去問に取り組みはじめると、過去問のコピー、丸つけ、分析などさらに忙しくなります。

私は中学受験のサポートをしている期間は、家事を思いっきり手抜きしました。
実は6年生から中学受験を始めて良かったこともあった
6年生からの中学受験は追いつくのに大変…というイメージが強いと思いますが、実際に経験してみると6年生から始めて良かったと感じることもありました。
4年生、5年生に思いっきり遊ぶことができた
5年生まで友達と公園で遊んだり、家族旅行したりと思いっきり遊んできたので、遊びを我慢する期間が短かった。
周りの子と比較しなかった
中受のスタートが遅かったため、塾の同じクラスの子と比べてもしょうがないと思えました。
そのため、例えばクラスで最下位になることがあっても「周りと比べてもしょうがない。過去の自分と比べよう」「前回より正答率が上がったね。」など子ども自身の過去と比べることで成長を確認することができました。
過去問対策に全力投球できた

6年生からの中学受験の場合、過去問対策に全力投球できるかどうかがとても重要です。
スタートが遅い分、NO冬期講習、NOオプション講習を掲げ、過去問対策に全集中しましょう。
※冬期講習などで志望校対策ができる場合は冬期講習も有効な場合があります。
中学受験のやる気を維持する方法とは?
6年生からの1年弱の受験勉強でも、やる気を維持するのはなかなか難しいものです。
大人と子供では時間の感覚が違うのか、受験まであと半年となっても子供はなかなか焦りません。
では、我が家が具体的にどんな方法で子供のやる気を維持してきたかを説明します。
- 学校説明会に参加する・文化祭に行く
- かわいい文具を買う
- 外部模試の後に外食をする
それではひとつずつ解説します。
学校説明会に参加する・文化祭に行く
6年生からの中学受験では行きたい学校がすでに決まっている人もいると思います。
もし一度も志望校に足を運んでいないなら、ぜひ親子で実際に学校を見学することをオススメします。

我が家では、「この学校に行きたい!」と子供が思った学校には繰り返し足を運んでいました。

6年生の4月に第一志望だった学校の説明会に行ったものの、その学校の雰囲気がどうもしっくりこなかったんです。言葉ではうまく表せないのですが、子供がこの学校にいる姿が想像できませんでした。
結局この学校は受験しないことに決めました。
私たち親子が中学受験を経験して感じたのは、実際に足を運んでみることの大切さです。
特に文化祭では、生徒たちの様子や先生と生徒の距離感などが伝わってきます。それからどんな部活動があるか、部活動の雰囲気もわかったりします。
文化祭は9~10月に開催する学校が多く、その頃は過去問で忙しくなる時期と重なります。
忙しい時期だけど、もし気になる学校があれば、文化祭に足を運んでみてください。

文化祭で「この部活に入りたい!」と思っていた部活に入部して、今は活動を楽しんでるよ。
かわいい文具を買う
身近にかわいい文具があると「がんばろう!」という気持ちになれる子もいます。
お気に入りの文具を探してみましょう。

上の写真はネコの形の卓上クリーナーです。

勉強のときは、サバトラと一緒だったよ。
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外部模試の後に外食をする
外部模試で午前中に4科目受験すると、試験が終わった頃にはお昼になります。
受験勉強でなかなか息抜きの時間がとれないときだからこそ、電車に乗って模試会場に行った後は外食をしてリフレッシュしていました。
家だとつい口ケンカになってしまうこともあるけど、周りの目がある外食は模試や勉強のことを話してもケンカにならずにすみました。

模試は疲れるけど、模試の後の外食は毎回楽しみだったよ。
6年生からの中学受験成功のポイントはコレだった!
6年生からの中学受験の成功ポイント6つをご紹介します。
- 困ったときはすぐ塾の先生に相談した
- 夏休みまでは基礎にこだわった
- 苦手科目の中に得意な単元を見つけた
- 得意科目は応用問題にも挑戦した
- 過去問を徹底分析した
- 教材の数を絞っていった
それではひとつずつ解説します。
困ったときはすぐ塾の先生に相談した
中学受験で悩みがあると塾の先生に相談したくなることがあります。
でも、「こんなことで相談していいのかな?」と相談することを躊躇してしまうんですよね。
ひとりで悩んでいても解決しない!
私もはじめは遠慮していましたが、先生が「どんな小さなことでもいいので、早めに相談してください」とおっしゃってくださってから遠慮せず問い合わせるようになりました。

困ったときは塾の先生に助けてもらいましょう!
夏休みまでは基礎にこだわった
応用問題も解けるようにならないと…と焦るかもしれないけど、偏差値45~60(首都圏模試)の学校を志望している場合は基礎にこだわって解いてみましょう。
苦手科目の中に得意な単元を見つけた
苦手科目は子供のやる気もあがらないし、自己肯定感も下がってしまいがちです。
苦手な科目の中でも「ここだけはわかる!」「ここだけは負けない!」という単元があるだけで、子供の気持ちが変わってきます。
この科目は苦手だからしょうがない…と諦めるのではなく、苦手の中に好きな・得意な単元を見つけてみましょう。

算数が苦手だけど、計算と図形の切断・移動だけは得意だったよ!
得意科目は応用問題にも挑戦した
苦手を克服するよりも得意を伸ばすほうが小さなエネルギーでできるという話を聞いたことがありませんか?
得意科目の得意な単元は応用問題にも挑戦して自信をつけていきましょう!

図形の切断と移動は応用問題にもチャレンジしたよ!
過去問を徹底分析した

過去問の分析はやりすぎるくらいやってもいいと思いました。

声の教育社の過去問から出題傾向を確認しました。
Excelに志望校の過去問出題単元を並べて可視化するとわかりやすかったです!
教材の数を絞っていった
塾の教材や市販の教材などたくさんの教材がありますが、受験本番に向けて取り組む教材を絞っていくことが大切です。

6年生の4月は塾の教材(各科目)5冊に取り組んでいましたが、12月からは1冊に絞りました。
特に社会は塾の教材がどうしても合わず、市販の教材1冊を購入しました。
我が家では、後回しになっていた社会は市販の教材「中学受験まるっとチェック社会」1冊に絞って勉強しました。
まとめ
6年生から中学受験に追いつくための7つのコツをお届けしました。
いかがだったでしょうか。
実際に6年生からの中学受験を経験するなかで、遅いスタートならではのコツがあることに気づきました。
正直に言うと、6年生からの中学受験は大変なことも多かったです。
親子ともに「もう中学受験は無理かもしれない…。撤退しよう…」と思ったことが何度もありました。
塾の先生たちに助けていただきながら、なんとか乗り切ることができました。
私たち親子の経験が、6年生から受験を始めた方はもちろん、5年生から始めて勉強が追いつかない…と悩まれている方のお役に立てたらうれしいです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。